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■「 平成18年度新規/拡充プロジェクト(案)に対する意見募集について 」
  http://www.nedo.go.jp/nedopost/h18_3/index.html (2005年11月9日付 NEDO)

 太陽光発電システム未来技術研究開発 

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■「 岩手大、固体薄膜Liイオン電池と太陽電池の複合体を作製 」
 http://nikkeibp.jp/wcs/leaf/CID/onair/jp/elec/405966(2005年10月27日付 日経BP web版)

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■「 おいでませ 岐阜大学大学院助教授(電気化学) 吉田司さん(39)=岐阜市
 「新」太陽電池 開発急ぐ 」
                  (2005年10月21日付 中国新聞朝刊28面)

 「
色素増感太陽電池を知っていますか」。この問いかけに、会場にいた約六十人のほとんどが首を横に振った。「まだまだ知られていないんですよね」。苦笑した。
 県産業技術センターなどが周南市内で開いた新エネルギー講演会。企業に積極的に参入してもらう狙いだ。自ら研究を進める
色素増感太陽電池を紹介した。
 酸化チタンなどの半導体を塗った導電性のガラス板に、色素を吸着させて400―500度で焼き付けて作る。色素を使うため、カラフルなのが特徴だ。手法が確立した1991年から研究が本格化した。
 現在、開発している種類は「レインボーセル」。チタンの代わりに酸化亜鉛を使う製法でセルと呼ばれ、七〇度で加工ができる。熱に弱く軟らかい素材も基板に選べるようになった。「基板が軟らかければ折り曲げもできる。例えば、それを衣服に付ければ、歩きながら携帯電話などの充電ができる」。
 太陽電池といえば、黒くて硬いシリコン製パネルのイメージが強い。レインボーセルは、従来の概念を打ち破り、用途を広げつつある。ただ、「発電効率はまだまだ低い」のが難点だ。シリコン製の15%に比べて4%と大幅に下回る。
 「1500度以上の熱を使って加工するシリコンと違い、セルは低いエネルギーで簡単に作れるのが強み」とアピールする。
 初めて山口県を訪れた。会場となった周南市は、臨海部でコンビナート企業の工場群が生産活動を続けている。そこから副生される水素を、家庭に供給する「水素タウンモデル事業」の構想が進む。「太陽光発電と水素。組み合わせれば、まさに環境に優しい究極のエネルギーになるだろう」と強調する。
 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成で、外装をセルで覆った燃料電池自動車の開発を進めてきた。「水素ステーションで補給をし、燃料電池で発生した水を太陽光による発電で電気分解し、再び水素を得る」。こんな循環を描く。「あくまでも理想」と笑う。「今は、セル方式の太陽電池の実用化が第一」。開発への挑戦が続く。

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■「 【FPD】ダイキン工業,フッ素ポリマー使い,紫外光を赤色光に高効率変換 」
 http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20051020/109904/
                  (2005年10月20日付 Tech-On web版)

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■「 UCLA Makes Thin-Film Polymer Solar Progress 」
 
http://www.renewableenergyaccess.com/rea/news/story;jsessionid=aMnuqdMpNVTf? id=37865
                  (2005年10月13日付 Photon International)

 

 Using solar cell made out of everyday plastics could promise to be a more affordable way to harness the sun's rays, say researchers at the University of California, Los Angeles (UCLA) Henry Samueli School of Engineering and Applied Science.
 Percentage efficiencies are still in the mid-single digits but recent gains continue to give researchers hope that these polymer cells could soon give silicon cells a run for their money.

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■「 Australian dye solar cell firm wraps up IPO 」
 http://www.photon-magazine.com/news/news_2005-09_au_feat_Dyesol.htm
                  (2005年9月付 Photon International)

 With four deals for large-scale manufacturing of TiO2-based PV building cladding in Europe going sour, Australia's Sustainable Technologies International shifts operations back home to carry out a successful IPO for a new entity, Dyesol.
 But instead of producing BIPV modules, the newly publicly listed firm wants to make and sell the equipment for others to play the do-or-dye game - and a Canadian firm is first in line.

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■ 「 Konarka, Textronic to Develop Solar Thin-film PV Fabric 」
 http://www.renewableenergyaccess.com/rea/news/productstory?id=37225
           (2005年9月29日付 RenewableEnergyAccess.com)

 

 This week, Massachusetts-based Konarka announced a new partnership with electronic textile maker Textronics to develop prototype garments and accessories with portable, wearable power generation capabilities. The effort will combine Konarka's Power Plastic thin-film polymer photovoltaics and Textronics' electronic textile systems into wearable electronics that overcome the shortcomings of conventional power technologies for personal mobile devices by enabling consumers to have energy generation ability with them at all times. Konarka says the new textile systems will show designer-label manufacturers how to incorporate new benefits for consumers in everyday clothing and accessories, including increased levels of convenience, freedom of use and performance while only minimally affecting the garments' overall weight, size and appearance. The full company press release follows.

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■「 第16回技術・情報交流展 堺化学(企画記事) 」
           (2005年9月27日付 化学工業日報6面)

 堺化学工業は、異形性高活性酸化チタンや酸化亜鉛、ニッケル微粉など6品目を出展する。
 リング状酸化チタン「UFAn」は、高結晶性アナタース型で増感色素を多く取り込む特徴を持つ。
色素増感型太陽電池向けに応用でき、光変換効率アップが期待される。チューブ状酸化チタン「MAK−10」は、比表面積が大きく、分解対象ガスに高い吸着性を示し、触媒などに応用が期待される。
 「LPZINC」は、絶縁性で熱伝導に優れる粒径2−11マイクロメートルの擬球状酸化亜鉛粒子。電子部材の劣化原因の一つである熱を逃す効果があり、ICチップの放熱材料に応用できる。
 ニッケル微粉「NIPシリーズ」は、高結晶でシャープな粒度分布を有し、湿式・乾式法の両特徴を兼ね備える。多層薄膜化が進む積層セラミックコンデンサーの内部電極材料として展開する。
 有機硫黄化合物「ポリチオールシリーズ」は、光硬化モノマー・エポキシ硬化剤として開発中。重合時の酸素阻害を受けず、低体積収縮率、耐衝撃性、可とう性、低温硬化性に優れる。無色透明・低臭気で金属・ガラス・樹脂への密着性や屈折率も高く、ディスプレー・光学材料、接着剤に用途展開が期待できる。
 ステアリン酸Mg、同Caは、サプリメントの錠剤や食品の錠菓子の滑沢剤。添加量削減などコスト優位性を訴求する。

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■「 東洋合成、電解液・イオン性液体の量産出荷が本格化 」
           (2005年9月26日付 化学工業日報4面)

 東洋合成工業は、電解液、イオン性液体の量産出荷を本格化している。千葉工場(千葉県香取郡東庄町)内に昨秋、実機設備を完成しサンプルワークを進めてきたが、ともに数品種で量産対応を図った。電気二重層コンデンサーやリチウムイオン二次電池、燃料電池などの小型化につながるイオン性液体、電解液について、高純度化技術や量産品で評価できる強みを生かした提案活動を強化。今年度内には三社以上の安定供給先を確保したい考え。
 同社は感光材料で培った製造・分析技術を活用し、次世代電池などの内部液や添加剤に利用される電解液・イオン性液体に参入。第四級アンモニウム塩を中心に電解液、ピリジニウム系やイミダゾリウム系、ピロリジニウム系、ピペリジニウム系を中心としたイオン性液体を100種類以上開発。ラボ設備でのサンプルワークを経て、昨年十一月から実機製造を開始した。生産能力は電解液が二系列・一バッチ当たり数トン(月産数十トン)、イオン性液体が同数百キログラム(同数トン)で、拡張可能な仕様とした。
 電気二重層コンデンサーやリチウムイオン二次電池、
色素増感型太陽電池、燃料電池、反応溶媒、抽出溶媒、導電性付与など幅広い用途分野に量産品の評価依頼を実施、少量生産品はラボ設備で対応してきた。この結果、電解液で「TEA−BF4/PC」など数品種、イオン性液体も「EMI−BF4」など数品種で量産実績を築いた。
 感光材料と同様の純度管理基準・分析装置の採用や生産環境のクリーン化を徹底。8割程度の溶媒で希釈する電解液についても自社の化成品技術で培った高純度溶媒を利用することで、ともに通常品の純度99.9%という最高レベルを図っている。原料ソースの見直しや量産効果などにより、イオン性液体は1キログラム当たり数万円、電解液で同数千円の価格帯を見込んでいる。
 次世代小型電池に使用される電解液、イオン性液体の市場は現在、年100億−200億円とみられている。常温溶融塩とも呼ばれるイオン性液体で世界をリードしている日本では約15社が参入し、うち量産設備を持つのは三社程度。同社では、試験研究段階から量産対応まで、ユーザーの品質要求に合った製品提供が図れる体制を構築する。

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■「 京セミが球状太陽電池の量産へ 05年度売上2億―3億目指す 」
           (2005年9月26日付 電気新聞4面)

 光デバイス製造などを手がける京セミ(京都市、中田杖祐社長)は、球状太陽電池の量産を年内にも開始する。同社の太陽電池「スフェラー」は、シリコンの塊をスライスする従来の平板型とは異なり、1千度以上の高温で溶けたシリコンを滴下して固めた直径1ミリ程度の小さな球をつないだもの。360度ほぼどこから光を受けても発電できるため、透明な樹脂に埋め込めば自由な形状で発電できる。まずは小型の通信機器や街灯、自動車の補助電源といった用途で商品化するが、将来的には数十キロワットの用途にも展開する方針だ。

 ◆360度発電 デザイン自由に

 スフェラーは1粒1粒にプラスマイナスの電極が取り付けられており、直列して高い電圧を得られるのが特徴。球状の太陽電池は海外でも開発しているが、並列のため電圧が低いなど技術が確立されていない。
 今年中に北海道恵庭市の工場で2台目の製造設備が完成する予定で、1日当たり1千万個前後のペースで量産が可能になる。一方で今年3月には愛知万博で使われる小型の音声受信機用にスフェラーを提供。光信号を電気と音声に同時変換する端末として、はじめて製品に応用された。
 同社では今後こうした情報通信分野だけでなく、独立電源のセンサーシステムや自動車用の補助電源といった分野で商品化を進める考え。「05年度に2億―3億円の売り上げを目指す」(中田社長)という。
 従来の平板型太陽電池のように建物の屋根に設置したり、建材に組み込んでシースルー(透過)型のシステムに展開するのは10年度以降になる見込み。
 球状太陽電池は太陽光の入射角に制約がないため、半球状のガラス屋根に埋め込んだり、太陽電池の粒を使って絵を描いたりといった使い方も可能。デザイン面でも自由度が増すことになりそうだ。

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■「 ヨウ素 ヨウ素利用研究会・小倉克之会長(企画記事) 」
           (2005年9月26日付 化学工業日報7面)

 ヨウ素利用の新応用分野が立ち上がり始めた。業界、学界を問わず、フロンティア開拓の意識が確固としてきたように見受けられる。これまで、殺菌剤や造影剤を需要の中心としてきたが、10年、20年の長期でみてみれば、これでよいということにはならない。今こそ、危機意識を持って、新たなヨウ素利用分野を開拓していく必要がある。
 そのうち、最も有望と思われるのは有機合成の分野。すでに一部の企業で実用化されているが、ヨウ素リサイクルを含めたトータル・システムとして確立することが大切である。
 ヨウ素を触媒感覚で活用するもので、通常の触媒プロセスよりも複雑になるが、反応効率やコストの面で優位に立てる。課題は二つ。触媒サイクルの中心的役割を果たすヨウ素化合物の合成と利用後のヨウ素の回収で、これらをいかに効率的に行ってコストダウンを実現するかが、この分野でのヨウ素利用の鍵となる。その意味で、千葉・茂原地区にこれらの生産拠点を集中すれば、ヨウ素生産から触媒製造、その応用、リサイクルまで一貫した効率的な体制を確立しやすいのではないだろうか。ヨウ素は世界的に限られた資源で、この千葉県と南米チリが二大生産拠点であることも考慮すれば、産業界にとってきわめて有効な拠点となり得るだろう。
 これに次ぐ新たな応用分野として、
色素増感型太陽電池が期待される。電子の運び役として、ヨウ素は適役といえる。その昇華性をいかに封じ込めるかなど、解決すべき課題は多いが、楽しみな分野といえる。
 ヨウ素の持つ性質でまだ未解明のものがあるように思っている。物理的、化学的により深く整理・研究していけば、有機合成や太陽電池以外にも応用できる新たな性質を見つけることができるかもしれない。また、触媒的な使い方でも新たな可能性を切り拓くことができる可能性がある。
 一方、世界的に限られた資源であるヨウ素の新たな生産プロセスの研究・開発も重要だ。海水からのヨウ素回収などで、バイオ手法を視野に入れたさまざまな可能性を追求する必要がある。長期の課題ではあるが、地道に取り組んでいくことが大切だ。
 現在、この千葉大学の中に、ヨウ素利用の新しい組織を作る構想がある。産業界との連携も強め、ヨウ素の世界拠点として、千葉から情報・製品発信を進めていきたい。(千葉大学教授)

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■「 総合1部 価値創造で進化目指す・東洋インキ製造 」
           (2005年9月26日付 化学工業日報20面)

 東洋インキ製造は、色材や高分子で培った合成・分散などのテクノロジープラットホームを深耕し、成長分野を照準にスペシャリティケミカル事業を国内を中心に拡大している。前期決算では化成品・メディア材料事業の部門営業利益が印刷インキを初めて抜き、収益構造が大きく変ぼうした。今後は欧米先進国市場でも国内と同様の戦略を推進し、「グローバルスペシャリティケミカル」へ挑戦する。
 同社の事業で急成長しているのは電子・情報分野を中心にしたメディア材料。液晶カラーフィルター用レジストインキがその筆頭だが、インクジェットインキや静電トナーなども伸びている。今年春にはメディア材料事業本部を新設、市場への対応をより迅速化する体制を敷いた。
 国内トップの印刷インキはコア事業ではあるが国内市場の成長余地は少なく、環境対応や印刷業界の生産性向上に寄与する製品を拡充するとともに、成長市場のアジアで事業を伸ばす。一方で、国内はスペシャリティケミカル製品への特化を強め、グローバル市場の地域別特性を踏まえて欧米でも高機能製品を展開する。欧米の関連展示会などにも積極的に出展し、知名度やブランドを世界に広げる。
 スペシャリティ事業のターゲット分野はエレクトロニクス、オプトロニクス、自動車、ライフサイエンス、エネルギーなど。有機ELやICタグ用の材料・部材、
色素増感型太陽電池など開発製品は数多く、スピーディーかつタイミング良く市場に展開する。天然抽出物などを原料に使った可食性インキや抗菌剤などナチュラルプロダクツ事業も伸ばす。
 同社は2007年一月の創立100周年に当たる06年度(07年三月期)を過去最高の業績にするという目標を掲げており、「開発持続の経営」により新しい価値を創造しながら企業としての進化を目指す。

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■「 機能性色素 大阪府立大学大学院教授・中澄博行(企画記事) 」
           (2005年9月7日付 化学工業日報7面)

 大阪府立大学大学院教授・中澄博行(近畿化学協会機能性色素部会長、色材協会副会長)

 機能性色素の大きな市場である記録メディア分野では、パソコンへのDVDドライブの標準搭載が進むことにより、追記型DVDの需要が急増し、その生産枚数もCD−Rに次ぐ規模に達している。また、ディスプレー分野では、薄型ディスプレーとして液晶ディスプレーやプラズマディスプレーが巨大市場を形成しつつある。さらに世界市場占有率の高いデジタルカメラ分野でも、一眼レフなどの高級機種の開発も進み、そのアウトプットである写真画質のプリント市場も盛況である。これら分野で使用される機能性色素の需要も引き続き拡大している。
 追記型光記録メディアであるCD−RやDVD−Rでは、それらの記録層に機能性色素が用いられている。また、薄型ディスプレー分野では液晶ディスプレーのカラーフィルターやPDPのネオンカットおよび近赤外線遮へいフィルムに多量の機能性色素が使用されるようになった。このほか、機能性色素が応用されている多岐にわたる(中略)

 今後の機能性色素分野での重要な課題は、有機太陽電池での高効率なエネルギー変換を可能にする機能性色素の開発と考えられる。有機太陽電池には、色素薄膜で光電変換をめざすものと湿式での
色素増感で光電変換を目指す2種類が存在する。色素薄膜型の有機太陽電池としては、フタロシアニン系、金属テトラフェニルポルフィリン系、クマリン系、メロシアニン系色素などを薄膜とするものや、pn接合型色素を用いる太陽電池が知られているが、いずれも変換効率は低い。
 一方、湿式の
色素増感有機太陽電池は、スイス連邦工科大学のグレッツエル教授らが提案したもので、2枚の導電性ガラス電極と増感色素、電解質液で構成されている。一方の電極の導電性ガラスには、ナノサイズの酸化チタンを塗布して焼成し、これに増感色素を化学吸着させている。電池の仕組みは、可視光を吸収した色素が光励起され、励起された電子がチタニア半導体に注入される。一方、色素に残るホールは電解質に含まれるヨードイオンを酸化し、生成したイオンは対極で電子を受けてもとのイオンに戻り両電極間で電気が流れることになる。このような電池は、多孔質な酸化チタンを用いたことで表面積が拡大し、10%という高い変換効率を実現している。
 現在、
色素増感有機太陽電池の開発が続けられているが、そのほとんどは可視光波長領域でのエネルギー変換である。今後は近赤外領域を含めた広範囲な波長領域を分光増感した色素増感太陽電池の開発が進むと予想され、そのための機能性色素の開発が活発に進められると思われる。

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■「 海を越える連携(10)研究者の卵 集めたい──アジアの頭脳 共に発展 」
 http://www.nikkei.co.jp/kansai/univ/28628.html
           (2005年9月5日付 日経ネット関西版)

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■「 中村活性炭素クラスター、本格稼働、JSTの戦略的創造研究推進事業 」
           (2005年9月5日付 化学工業日報*面)

 東京大学大学院理学系研究科の中村栄一教授を研究総括とする科学技術振興機構(JST)の戦略的創造研究推進事業「中村活性炭素クラスター」が本格稼働した。ナノサイズ炭素クラスターと精密合成化学を結合、革新的な物性、機能を持った新物質の創製などを目的とする研究プロジェクトで、単分子デバイス、
有機太陽電池のほかナノ構造解析に不可欠な電子顕微鏡の開発にも取り組む。今後、東大・本郷キャンパス(東京都文京区)に新設した合成実験室などを活用して「社会に貢献する成果の創出」(中村教授)を目指す。
 同研究プロジェクトはフラーレンなどを原子レベルで化学反応を解析し、環境負荷を最大限に低減する環境保全とエネルギーの高度利用を実現するナノ材料・システム創製が戦略目標で、昨年十月に立ち上げられた。研究期間は2010年三月までを予定している。先月二十四日、東大・本郷キャンパスで発足記念講演会を開催した。当日は名城大学工学部の飯島澄男教授が「炭素の拓く新しい科学・技術」をテーマに講演したほか、関連施設を関係者に披露した。
 予算規模は約18億円で東大、産業技術総合研究所のほか三菱化学、日本電子などが参画する。産業利用を念頭に入れたナノ材料・システム、デバイスなどの創製も目的だが、3億6千万円を投じて原子レベルでの化学反応の観察を可能とする空間分解能1.4Å(オングストローム)を有する電子顕微鏡の開発も主要課題と位置付けている。今回、東大・本郷キャンパスで法規に完全準拠した仕様の合成実験室が完成、研究環境が整ったことから十七名の研究者による本格的な研究活動がスタートする。いわば日本のお家芸である精密合成化学と日本で育った炭素クラスター科学、分析技術を集結した研究プロジェクトであり、創出させる成果に期待がかかる。

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■「 太陽電池の市場規模,2008年度まで毎年3〜4割の成長---矢野経が予測を発表 」
 http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20050825/107909/
           (2005年8月25日付 Tech-On)

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■「 音楽が聞ける傘と光る傘、太陽電池内蔵傘の発表 」
 http://www.amedama.com/data/2005/03/umbrella.html
           (2005年3月25日付 あめだま)

 

 03月25日、豪Umbrella社は、ソーラーモジュールを搭載した2種類の傘を発表した。UM-001MP3は、デジタル音楽プレーヤーを内蔵し、 UM-002LEDは露先(つゆさき) にLEDライトをはめ込み、光る傘を実現させた。ソーラーパネルから電気を得ることから、充電の必要なく電気を得ることが出来るという。
 「一般的に傘を使う目的は、大きく分けて2つある。雨に濡れないための雨具として使う場合と、太陽の強い光を遮るための日傘として使う場合だ。我々は、日傘にとって天敵ともいえる太陽の光に着目した」と、同社広報部責任者のアイフル・ジャクソン氏は伝える。
 今回発表されたUMシリーズは、両者ともナイロン布の上にフレキシブルソーラーパネルが取り付けられており、中棒(シャフト)部分にバッテリパックを持っている。ソーラーモジュールから得た電気はバッテリパックに蓄えられ、夜間などの日が当たらない時にはバッテリから電気を得る。
 「太陽電池ジャケットに採用されたことで有名なGlobal Solar社のフレキシブル太陽電池 PowerFLEXを採用している。PowerFLEXは薄く柔軟性が高く、防水性にも優れている。最大12V/300mAの電源出力によって小型の機械であれば、問題なく動作させることが可能だ」(同氏)
 UM-0001MP3という型番を持った傘は、デジタル音楽プレーヤーを玉留部分に内蔵している。MP3やWMAといった主要の音楽ファイルに対応し、ファイルは傘の手元部分に内蔵されているUSB端子から転送する。512MBと1GBの2モデルのみを発売する予定だという。
 もう1つのUM-002LEDは、8個の露先部分に白色LEDがはめ込まれている。手元部分にあるスイッチをオンにすると点灯するようになっている。夜に雨が降った時に点灯すれば、安全対策になるだろう。また、周りが暗くすれば、非常に幻想的な雰囲気を味わうことが出来る。
 「今までは、雨が降っていれば外にでることすら面倒だったが、UM-001MP3と UM-002LEDの誕生により、雨の日が待ち遠しくなるだろう。もちろん、充電のために日傘としても使ってもらいたい。日常で頻繁に使う傘がもっと身近になってくれることを、我々は希望している」(同氏)
 今度の予定としては、電話機能をもった傘や扇風機のついた傘を開発していくと同氏は語った。100円のビニール傘でいつも間に合わせていたが、このような傘の発売は非常に嬉しく感じる。現在の所、発売価格や時期は未定となっているが、$300〜 $400程度だと予想される。発売の際には、是非とも盗難防止の機能もつけて頂きたい。
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