3B封止剤の使いこなしについて
2004/8/9(月)5:00
業界ではほぼ唯一?のスリーボンド(株)製、色素増感太陽電池専用の光硬化性樹脂ですが、
せっかくサンプルを手にしていながら「固まらない」「素性がよく分からないので使っていない」
といったケースをたまに目にします。もったいない!
ここでは実体験を交えて、使用上の注意点
を挙げたいと思います。
その前に、、、未だに「良い封止剤無いですか?」問い合わせがあったりするわけですが、百聞
は一件に如かずなので下記データを御参考下さい。しばらく前の半導体産業新聞セミナーで紹介さ
れたグラフです。当日はシール剤の一般的な分類から色素増感太陽電池に向けた設計指針、ならび
に各種耐久性のデータ等を御披露頂いたわけですが、下は耐久性に関連したごく一部の結果を取り
上げたものです。
(*都合によりここでは熱硬化性樹脂のデータのみ御紹介しております)
図中で熱可塑性樹脂とありますのは比較に用いたハ○ミ○ンであり、データが欠落しているのは単
に測れなかったことを意味します。シール剤Aはスリーボンド製で、1000 h
のオーダーで過酷ない
じめ試験においても経時変化がほとんど無いことを意味します。既にサンプル供給された各社におい
ても高い評価を得ております。
*風雨に曝された、特に湿気のある環境下でアイオノマー樹脂が十分な接着強度を維持できない
ことは、この業界ではジョーシキとなっております。
がしかし、万能に思える3B製の光硬化樹脂も取扱いにクセが無いわけではなく、うまく硬化しな
いという感想も一方であることは事実なので、いくつか使用上の注意点とノウハウを列挙致します
参考までに、
2002/4/22(月)に不定期日記でも御紹介しましたシール剤の塗布・硬化試験の
様子を再掲致します。
自動制御によるシール剤塗布の様子
QuickTime ムービー(5.2 MB)UV 照射機へ
QuickTime ムービー(1.4 MB)
シール剤の評価項目は非常に多岐に渡り、また使用者の電解液あるいは基板との組み合わせもあり
ますので全ての封止性能を補償するものではありませんが、「今すぐ試してみたい」という要望には
お応えできるかと思います。そろそろ販売のアナウンスがある頃でしょうか?
お問い合わせは下記
までどうぞ。
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株式会社スリーボンド 研究所研究部研究課
TEL 0426-61-1369 FAX 0426-69-7235
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繰り返しになりますが使用者・供給先に合わせたブレンドになっています
ので、上記の説明で合わないケースもあるかと思います。あくまでも「お客様の仕様に合わせた開発
品を提供する」というのが彼らのスタンスですので、最寄りの営業担当者には率直にダメな時はダメ、
と伝えていただければ次回の改良に繋がることと思います。お問い合わせ先は研究所なので、技術的
な内容にも十分対応できるはずです。直接お電話にてどうぞ。